パソコンとの付き合いは結構長く、まだ剥き出しの基盤にテンキーと数字・アルファベットを表示する LED しかない機種から触っていました(当時はマイコンと呼んでいたかもしれません)。
その後、8 ビット機(NEC の PC-8001 や PC-8801、日立の Basci Master Level 3 、富士通の FM-7とか)を経て、最初の 16 ビット機の初代 NEC PC-9801 で遊び始めたわけですが、その少し後に衝撃的なパソコンと出会いました。
当時、いつも食べに行っていたラーメン屋のマスターと仲がよくなり、世間話をしているうちにパソコンの話になりました。そこでマスターから「この前、知り合いに勧められてパソコン買ったんだけど、よくわからないので教えてくれない?」と言われ、置いてある場所に行ってみると、薄型の筐体になぜか縦型のディスプレイという今までに見たこともないパソコンが鎮座していました。
それが NEC の PC-100 でした。
付属の説明書が何冊もあり、フロッピーもたくさん、マウスもついている!
起動はフロッピーを入れて起動?
当時、パソコンは本体に BASIC という言語+システムが ROM というかたちではいっていて、フロッピーが入っていなくても自動的にそれが起動しました。
なので、フロッピーを読んで起動している様子が不思議に見えました。
そこから食い入るようにマニュアルと画面を見て、今までの自分が知っているパソコンとはまったく違うものということに衝撃を受けました。本当に別のものに見えたんです。
何が違ったかというと、
・画面がとんでもなくきれい(表示される文字の感じが全然違う ← 今、調べたら当時の日本語パソコンに搭載されていた漢字 ROM ではなく、すでにビットマップ表示だったみたいです)
・OS が起動していた( System Basic ではなく、MS-DOS が標準装備!)
・ワープロ( JX-WORD?JS-WORD かな?のちの一太郎)と日本語変換(確か KTIS、のちの ATOK )バンドル
・表計算バンドル
・マウスバンドルで GUI で操作できた
など、何もかもが違っていて、揃っていて、人様のものですがワクワクしながら使い倒していました。
これからは、こんなパソコンが次々と出てくるのか、と一人で盛り上がっていたのですが・・・
PC-100 シリーズはこれ 1 台で終わってしまいました。
Wiki で調べたところ、この PC-100 が出たのが 1983年、Mac が出たのが 1984 年!、Windows 1.0 が 1985年でした。
PC-100 が進化していけば、国内で一時代を築いた PC-98 シリーズを上回り、世界のパソコンの歴史を変えるシリーズになったかもしれないと思うとすごく残念な気持ちになります。
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