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GR1 を使い始めた頃
GR1 を使い始めたときは、いろいろなものを撮りました。
風景、人物、花、家、昆虫、魚、模型 ・・・、フィルムも最初はいろいろ変えるとわからなくなると思い、富士フイルムのプロビア100 のみ使いました。
あらかじめ、本やパソコン通信で少し勉強していたとはいえ、撮影やカメラ機能の知識もほとんどゼロからの再出発だったので、とにかく、いろいろなものをいろいろな方法で撮影して実感を掴もうとしました。
フィルムも最初は、24 枚撮りを 2 本ずつ買ったりしていたのですが、大量に撮るので 36 枚撮りを 10 本ずつ買うようになりました。
撮っては確認を繰り返す中で、
- シャッタースピードと絞りの関係(基本中の基本ですね)
- 撮影対象による効果の活かし方
- フィルムのクセ
- GR1 のクセ
- 被写界深度
- 天候による調整
- 撮影対象による距離の取り方
など(書ききれませんが)を少しずつ理解してきました。
GR1 で本当にしたかったこと
わかってくると、撮るときにすぐにいくつかの撮影方法を思いつくようになり、楽しくなってきます。
写真を撮るというのは、こういう楽しみもあるんだなと実感もしました。
ただ、自分にとっては、この楽しみは本当に求めているものでもありませんでした。
自分が GR1 でやりたかったことは
「残したいと思った空間を、できるだけそのイメージのまま切り取る」
ことなので、
「どんなときでも何も考えずにシャッターを押しさえすれば、自分の感じている空間を保存してくれる」
という方がいいのです。
露出がどうとか、シャッタースピードがどうとか、あれこれ考えて操作している間に、撮りたい空間がなくなってしまうことも多いのです。
最高の一瞬をじっと待って撮るという楽しみ方もあると思いますが、何気ない瞬間にふと現れる「いいな」と思う空間をサッと残したいのです。
そんな希望もあって、いつも持ち歩けて、いい写真が撮れる(と噂の) GR1 を選んだのですが、実際は上記のように、いろいろな基礎知識やテクニックを駆使する必要があり、なかなか難しかったのを覚えています。
それでも GR1 が好きだった
いろいろと不満を書いてしまいましたが、それでも GR1 を選んでよかったと思っています。
数多く撮る中で、たまたま撮影設定がピッタリだったのか、運がよかったのかはわかりませんが、数十枚に一枚ぐらいは、残したいと思う自分のイメージに、かなり近いものが撮れました。
さらに数百枚に一枚の割合で、目を見張るような(自分のイメージに限りなく近いといった意味で)写真が撮れました。
その後、GR DIGITAL が出るまで、友人のデジタル一眼レフや高級デジタルコンパクトを借りて、かなりの枚数を撮影しましたが、同じように感じるものは撮れなかった(撮れる写真はもちろん素晴らしいですよ)ので、自分にとってはきっと何かが違うのだと思います。
かなりの主観と思い込みの世界なのですが、
「成功する確率はかなり低いけど、はまったときは素晴らしい空間が残せる」
カメラだった GR1 が大好きでした。
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